尾道“苦し勝った”抽選で初戦を突破

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後半、同点トライを決めた尾道・小松原英(中央)=花園ラグビー場

 「全国高校ラグビー、尾道12-12春日丘」(28日、花園)
 1回戦で尾道(広島)は春日丘(愛知第1)と引き分け、今大会初の抽選で2回戦進出を決めた。27日に激励を受けたNHK朝の連続ドラマ「てっぱん」に出演している俳優・松尾諭(35)らの声援に応え、苦しみながらも4年連続の初戦突破を決めた。2回戦は30日に黒沢尻工(岩手)と対戦する。
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 理想からほど遠い不本意な内容だった。梅本監督は開口一番、「負けゲーム。選手が受け身だった」と表情を曇らせた。
 失点はすべてミスからだった。前半6分に許した先制トライは反則がきっかけ。同点で迎えた後半15分も、パスをインターセプトされて勝ち越しのトライを許した。
 それでも選手は下を向かなかった。スタンドではNHK「てっぱん」に出演中の俳優・松尾諭、漫才コンビ「まえだまえだ」の前田航基らが応援していた。リードを許しても立ち上がって「まだまだ行けるぞー!!」と大声を張り上げる3人の声援に応えて、後半18分にFW小松原のトライから同点に追いついた。
 3人から差し入れされたスポーツ飲料を飲んで、試合に臨んだ木村主将は「内容が悪くて申し訳ない。次は尾道らしい試合をしたい」と2回戦での巻き返しを誓った。